医療費を削減~肥満を解消し、生活習慣病を予防しよう
1.肥満は病気の要因になる!!
肥満は、驚くほど多くの病気をまねく要因となります。
たとえば私たちの体内では、年齢とともに筋肉量や骨量が減り、からだを支える力が弱くなっていきます。そこに肥満が加わると、骨や関節への負担が大きくなり、腰痛や膝痛などの関節障害を起こしやすくなります。
また、肥満は、高尿酸血症から痛風をまねいたり、脂肪肝やすい炎を促進したり、あるいは突然死の原因ともなる睡眠時無呼吸症候群にも大きな影響を及ぼしています。
さらに、大腸がんや前立腺がん、乳がん、子宮がんなど、多くのがんのリスクを高めることも指摘されています。
2.肥満と生活習慣病
肥満との関係でもっとも注目されているのが、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病です。また、これらの病気が重複して発症するメタボリックシンドロームとも、密接な関係があります。
肥満を放置すると、生活習慣病を悪化させ、血管を傷つけたり、もろくしたりして、動脈硬化を引き起こします。その結果、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気へと進む原因にもなります。
日本人には小太りの人は多いのですが、欧米人のような超肥満体の人はあまりいません。それは日本人の場合、もともとインスリンの分泌能力が低いため、少し太ると糖尿病をはじめとした生活習慣病になりやすく、それ以上は太れないためです。それだけ生活習慣病にかかりやすいということなので、日本人は、肥満にはとくに気をつける必要があります。
3.体脂肪が増えるのはなぜ?
体脂肪は、年齢とともに増加する傾向があります。
その理由は、基礎代謝量(呼吸や心臓の拍動など生命の維持活動に最低限必要となる消費カロリー)が減少するためです。
基礎代謝量のうち、もっとも大きな割合を占めるのは筋肉ですが、加齢とともに筋肉は減る上に運動をしない人が増えるため、ほとんどの人は筋肉量が減少します。それに気づかず、若い頃と同じように食事をしていると、カロリー過多となり、それが体脂肪として蓄積されてしまいます。
若い頃と体重があまり変わらない人でも、実は筋肉量が落ち、代わりに体脂肪が増え、見かけの体重だけが同じということも少なくありません。
また、仕事が忙しいなどで、食事を抜くなどの不規則な食生活をしていると、からだが危機感をもち、食事から得たエネルギーを脂肪分として蓄えようとし、体脂肪が増える理由のひとつとなります。
4.脂肪を減らそう
4-1.食事制限
太る原因は、摂取カロリー>消費カロリーとなっているからです。まずは、摂取カロリーを減らしましょう。急に変えると、ストレスとなり続かないので、簡単なことから始めましょう!例えば、
・ごはんのおかわりをやめる
お茶碗1杯のカロリーは約250kcalです。おかわりしないだけで250kcal削減できます。
・おやつ(間食)をやめる or 量を減らす
おやつにはお菓子をたべる方が多いと思います。お菓子は砂糖と脂肪が多く、栄養がないのにハイカロリーです。美味しいですし、やめるのは難しいので、少量にしましょう。
・ジュース(カロリーのある飲み物)を飲まない【オススメ】
私のおすすめはこれです。ジュースだけでなく、砂糖入りのコーヒーもそうですが、毎日飲めばそれなりのカロリーになります。炭酸水やブラックコーヒーに変えたり、カロリーゼロのサイダーなどもありますので、うまく活用しましょう。
4-2.運動
食事による摂取カロリーの削減だけでなく、運動によって消費カロリーをあげましょう。少しでもいいので、定期的な運動を習慣化しましょう。
・車移動を減らす
近場に行くときには、車で行かず、歩いてみましょう。
・階段を使う
エレベーターやエスカレータの利用を控えて、階段を利用しましょう。毎回はつらいようなら、この曜日は階段を使い・往路だけ階段を使うなど、ちょっとずつ初めてみましょう。
・筋トレをする
筋肉がつくことで、基礎代謝があがり、太りにくい体になります。まずは、筋肉の大きいところから鍛えるのがおすすめです。おすすめは、スクワットです。
・エアロバイク(有酸素運動)
家の中でできる運動なので、雨の日もOK・暑くても寒くても室温を調整すれば問題なし。また、膝への負担が小さいので、膝が悪い人でも始めやすいです。人に見られることもないので、継続時間が短くても恥ずかしくありません。はじめは短時間でも、少しずつ時間を延ばしていきましょう。
5.まとめ
太る原因は「摂取カロリー>消費カロリー」となっていることです。食事制限により、摂取カロリーを減らし、運動によって消費カロリーを増やしましょう。
すぐに効果は出ませんので、継続が必要です。小さなことでも積み重ねが効果を生みますので、できることからはじめて継続していきましょう。